下永谷・芙蓉苑裏の薄暗い小道の正体とは?

下永谷・芙蓉苑裏の薄暗い小道の正体とは?

不気味な林道は鎌倉時代から残る歴史スポットだった

あるきっかけで、見る目が変わることって、よくありますよね。

祖母の若い頃の写真を見たら、めっちゃ美人だったとか、さえないおじさんだと思っていたら、武術の達人だったとか。

実は、下永谷の特別養護老人ホーム 同塵会 芙蓉苑の裏にある小道も、前情報のある、なしで、ガラッと印象が変わるスポットなのです。

知る人ぞ知る「早駆けの道」とは?

「カブトムシがいるらしいよ」

そんな情報を入手して、息子を連れて下永谷にある特別養護老人ホーム 同塵会 芙蓉苑裏の小道に行ったのは2018年の夏のこと。

芙蓉苑側から向かうと、途中から周囲を木々におおわれた薄暗い未舗装道路となり、片側は、崖。不法投棄されたテレビなんかもあったりして、正直、不気味かつ物騒な雰囲気でした。

その日は、カブトムシは見つけられなかったものの、カブトムシがよく集まる「くぬぎ」の木があり、息子の希望で何度か通いました。

毎度、毎度、事件の目撃者や、第一発見者にならないか、ひそかにビクビクしていましたが、何事もなくひと安心。

そんな時に図書館で、港南区の歴史を調べていた時に知ったのが、なんと!実はこの道、鎌倉時代に鎌倉へといち早く馳せ参じるための古道「早駆けの道」だったということ。

諸説あるようですが、「早駆けの道」と呼ばれるこの古道は、鎌倉時代に「いざ鎌倉!」の号令がかかった際に、馬をとばして向かうための高速道路のような存在だったそうです。

確かにこの港南区には、鎌倉街道があり、それと平行する位置にある林道は、それなりの説得力があります。

その情報を知ってから、私の中で小道の印象がガラッと変わりました。

不気味&物騒な雰囲気→歴史の重みを感じる厳かな雰囲気

日光の旧街道を歩いたことがありますが、この下永谷の鎌倉古道にもどこか通じるものを感じます。

完全に“後出しじゃんけん感”のある感想ですが…笑。

下永谷~舞岡を巡るタイムスリップ散歩

そんな「早駆けの道」は、ずっと進んで行くと、建設会社の資材置き場があったり、携帯電話の基地局があったり次第に“今”を感じるようになりますが、ある瞬間、いにしえの時代と繋がれる瞬間があります。

その後、再び舗装道路になり、進行方向左手に特別養護老人ホーム・恒春の丘の建物が見えてくると、つかの間のタイムスリップは終了。

左手に大きな道が出てくるので、そちらに歩を進めれば、舞岡のリサーチパーク方面へと抜けられます。

そこから舞岡駅方面に向かうもよし、下永谷駅までぐるっと回り込んで戻るもよし、小一時間の歴史散歩が楽しめるでしょう。

皆さんも機会があれば、ぜひ!

●スポット情報
「鎌倉古道 早駆けの道」
神奈川県横浜市港南区下永谷4丁目9−14
https://goo.gl/maps/Z6BPx5LB2aXGvUYr6
アクセス:下永谷駅より徒歩6分

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