横浜市営バスの「野庭中央公園」停留所近くにある野庭団地第一雨水調整池。
何気なく通ると「この謎のスペースはなんだ?」と思いがちなあの場所です。
野庭団地周辺に住む方、野庭中央公園やプールを利用する方、バスや車の車窓から見る方と、ある意味で日常に溶け込んだ「謎のスペース」でした。
日常に溶け込んだ謎施設は防災施設
機能はそのままに商業施設化計画がスタート
「謎」といっても、実際には看板も立っているし、読んで字のごとく、大雨が降った際に洪水を防ぐための貯水施設だと理解されている方も多いと思います。
そんな同施設の近くを通ったら、見慣れない看板が立っていました。
「建築計画のお知らせ」という看板です。
えっ、この施設無くなるの?とビックリして看板を読んだり、後からネットを調べるといろいろとわかってきました。
実は、このスペースを有効活用したいと考える横浜市は、昨年夏から、この土地の貸しだす事業者の公募を行っていました。条件は、施設の機能確保と維持管理を行うということ。すごくざっくりいえば、この施設にフタをかぶせて、その上に商業施設を作るということです。
そして事業者に選ばれたのが、株式会社ビック・ライズという会社。今年3月に横浜市から概要が発表されていましたが、改めて近くを通ると、建設計画を示す看板が立てられ、8月には住民説明会を終えており、着々と工事開始へのカウントダウンが始まったといった状況です。
スーパーを軸に地域貢献する施設が来年10月オープン
施設名は「ライズモール野庭店」と名付けられる予定。A棟とB棟に分かれた施設は、A棟の1階がスーパーで、2階と屋上階は駐車場、B棟が、1階と2階の一部にテナントが入る予定です。
さらに地域貢献として、株式会社ビック・ライズからは
◇地域巡回送迎バスの運行を計画
◇地域の皆様が集まる賑わい施設を整備
◇災害時の備蓄品提供及び避難場所として開放
◇電気自動車充電施設設置
という4つの提案がなされているといいます。
すでに周辺にはAコープ野庭店やたまや野庭店があり、さらにもう少し離れた場所には生活協同組合ユーコープ野庭店など生鮮食品を扱うスーパーが複数あるので、この新店舗がどういう立ち位置となっていくのか気になるところです。
そして、地域貢献ということで、提案している地域巡回送迎バスの計画に関しては、野庭団地住民の高齢化が進み、買い物に不自由を感じる人が増えているので、ぜひ実現してほしいプランといえます。
ちなみに貯水池としての機能保全されるとのことで、どんな工事をするのか、ちょっと気になります。「野庭地区センター」のように下は空洞にした形になるのでしょうか?
工事開始は、2018年12月3日からの予定。来年になるとこの見慣れた光景もガラッと変わっていくと思うので、見納めしておくのもいいでしょう。
※2019年9月補足
いつまでたっても工事が始まらないと思っていたら、工事開始時期が「未定」に変わっていました。周辺住民の理解が得られなかったのか、建設業界の人手不足で工事業者が見つからなかったのかは不明ですが完成予定時期もずれ込むことでしょう。
ソース
横浜市道路局/野庭団地第一雨水調整池(港南区野庭町)について活用する事業者を公募のお知らせ
http://www.city.yokohama.lg.jp/doro/press/h29/20170816131829.html
横浜市道路局/野庭団地第一雨水調整池(港南区野庭町)について活用する事業予定者決定のお知らせ
http://www.city.yokohama.lg.jp/doro/press/h29/20180320142032.html