永野小学校の道路向かいにある「上永谷緑地」という公園があります。
案内板があるわけでもなし、入り口も住宅街の一角にしれっとあるので、意外と「知る人ぞ知る」感が強いスポットです。
にも関わらず、実は「わざわざ行きたい魅力がある公園」なんです。
港南区の公園は、意外とそんな公園が多いんですけどね笑
案内板はないけど「歴史スポット」
実は宅間上杉城館跡(伊予殿根)らしい
上永谷緑地となっていますが、この公園には、また別の顔があります。それが歴史スポットだという点。
どんな歴史スポットかというと、永谷天満宮を造営したという藤原乗国の城館跡「伊予殿根(いよどね)」とされています※1。ちなみにいわゆる戦闘用のお城ではなく、普段住まいの居館だったようです。
※1 「こうなんの歴史散策」によると『新編相模国風土記稿』に記載されているとのこと
藤原乗国って誰?という疑問もあるかと思うので、もう少し歴史に触れていきましょう。
正式には、上杉刑部大輔藤原乗国といい、関東管領・上杉氏の流れを組む宅間上杉氏の流れを組む人物。永谷天満宮を造営したのが1498年というから、室町時代後期を生きた人で、この永谷界隈の領主だったといいます。ちょっとややこしいのが、藤原乗国の息子・憲方が、伊予(伊豫)を名乗っていたようで、地名は息子の名前に由来している点になります。
そんな藤原乗国の居城跡の説があるのが、上永谷緑地なのです。
公園の真ん中にそびえる1本桜でお花見も!
具体的な発掘調査があったわけではないので、ふわっとした歴史スポットなわけですが、他にも魅力がある公園ことには変わりません。特徴的なのが、公園の真ん中にある一本桜。
上永谷・丸山台方面を一望できる小高い丘の平地部分に桜が1本あるので、何とも優雅な雰囲気な漂います。
あと3、4か月で、桜の季節になるわけですが、花見をしたり、写真を撮りに行きたいスポットでもあります。
裏手にひっそりある富士見スポットも必見
そしてもう1つの魅力が、3つある入り口の1つが、富士山が見える“富士見スポット”だという点。
よく晴れた雲のない日には、富士山を拝むことができます。送電線がガッツリ邪魔ですが、富士山が見られるとやっぱり得した気分になるので。
ピクニック気分で野外ランチも♪
そんな上永谷緑地は、景色はいいし、子供が駆けずり回れる芝生の平地があるので、お弁当などをもってピクニック気分で遊びに行きたい公園だったりします。
嫌なことがあった時なんかも、ここからの景色を見ているとなんか癒されます。
あまり知られていない穴場的なスポットなので、まだ行ったことがない人は、ぜひ1回、行ってほしいこの街のご自慢スポットです。
施設詳細
上永谷緑地
所在地:神奈川県横浜市港南区上永谷四丁目2
アクセス:上永谷駅から徒歩10分
トイレ無し、駐車場無し