合格祈願だけじゃない!永谷天満宮の奥深い魅力

合格祈願だけじゃない!永谷天満宮の奥深い魅力

この辺で大きめの神社といえば、永谷天満宮がその代表格。それだけに、七五三や初詣などでお世話にな人も少なくありません。

わが家もその1人なんですが、目的ありきでいくと用事が済めば帰っていたので、お世話になっていながら、しっかりと理解していませんでした。しかし、いろいろ地元の歴史を調べていくと、実は地元の名所ともいえるスポットであることに気づけます。

今回はそんな永谷天満宮について紹介していきましょう。

菅原道真公にゆかりが深い歴史あるお宮

永谷天満宮の前に付く「日本三躰」とは?

そもそも天満宮と言えば、学問の神様・菅原道真公、さらに言えば、福岡県の太宰府天満宮をイメージする訳ですが、永谷天満宮もまた菅原道真公と深い縁があります。

その答えが、永谷天満宮の枕詞的に使われている「日本三躰(にほんさんたい)」にあります。これは大宰府で菅原道真が鏡に映った自分を手彫りした木像を奉っているとう意味になり、日本では、太宰府天満宮と道明寺天満宮(大阪)と、この永谷天満宮の3つのみ。つまり菅原道真公にきわめてゆかりの深い神社だという解釈ができます。

では、なぜ永谷天満宮にあるのかというと、より味わい深くなります。

そもそも永谷天満宮に来た木像は、道真公の五男・淳茂公に贈られたもの。菅原淳茂公ももまた父親譲りの秀才でしたが、父の左遷に伴い、自身も左遷され、その後、関東に下向し、一時期、現在の貞昌院の付近に居を構えていたと言われています。そして朝夕、木像を崇拝したことが永谷天満宮のはじまりだったそうです。

その後、木像は複数の所有者を経るのですが、永谷天満宮によると、「明応二年(1493)二月のある夜、相模八ヵ郷の領主、上杉刑部太夫、藤原乗国が霊夢を見たことをきっかけに、天満宮の社殿を造営し、御神躰を安置し奉った」とあり、これが正式な起源とされています。

500年以上の歴史があり、さらに秀才の誉れ高い菅原道真公・淳茂公親子に縁が深い神社、それが永谷天満宮というわけです。

御本殿裏手にある「菅秀塚」と富士見スポットは必見

一般的な参拝ルートだと、参道を通り、御本殿で参拝するという流れになるかと思いますが、実は御本殿の裏にも見るべき場所があります。

それが「菅秀塚(かんしゅうづか)」という、淳茂公が、大宰府にいる父・道真公に思いを馳せて、朝夕祈りを捧げたと言われている場所です。言い伝えによれば、淳茂公の遺髪が納められているとも言われています。

御本殿の両サイドに行くためのルートがあり、比較的平易なルートが御本殿を正面に見て右側からのルートです。木漏れ日を感じながら階段を5分ほど登っていくと「菅秀塚」に辿り着きます。

頂上部には浅間社もあり、その先にはフェンスが張り巡らされていますが、見事な富士山が見渡せます。

ちなみに逆側のルートからだと、登山道のような山道となりますが、神奈川県の名木に指定されている樫の木が祀られていたり、展望スポットがあったり、参拝登山の趣きが味わえて、ひと味違った魅力があります。

四季折々の花を楽しめる癒しの場として

他にも、今の時期なら梅の花が見頃ですし、3月末から4月にかけては桜、6月はあじさい、11月になれば紅葉と、四季折々の草花を楽しめるスポットだったりもします。

祭事や祈祷をお願いする場所としてだけでなく、歴史スポット、富士見スポット、散策スポットとしても魅力溢れる永谷天満宮は、間違いなくこの街のイチオシスポットだと断言できます。実は他にも見どころはありますが、それはまた別の機会に紹介いたします。

今の時期なら受験の合格祈願に訪れる方も多いかと思いますが、「菅秀塚」までしっかりと参拝して、合格に向けた力強い決意表明をしてくれば、本番できっとベストを尽くせると思います!

●施設詳細

日本三躰 永谷天満宮
所在地:横浜市港南区上永谷5-1-5
アクセス:横浜市営地下鉄上永谷駅より徒歩5分
http://nagayatenmangu.or.jp
※御祈願の詳細は公式サイトに明記されています

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