改めて学びたい「避難勧告」についてのガイドライン

改めて学びたい「避難勧告」についてのガイドライン

先日の大雨とそれに伴う土砂災害警戒情報の発表、即時避難勧告の発令と横浜南部に住む私たちはかなり慌てました。

スマートフォンに大音量のアラートつきで届く、「警戒レベル4」や「即時避難勧告」の文字の仰々しさに圧倒されてしまいました。

そこで今回は、改めて災害時に行政などから出る各種情報の意味を整理していきたいと思います
※2019年9月5日現在

改められたガイドライン

知ってることで守れる命

大雨で増水した柏尾川

記憶に新しい2018年7月の豪雨災害では、西日本を中心に200名以上の方が亡くなられています。平成史上最悪の豪雨災害となりました。

この災害の受けて、2019年3月29日に「避難勧告等に関するガイドラインの改定」が行われました。そこで新たに運用が始まったのが、「警戒レベル」です。

そもそも「警戒レベル」とは何かと言えば、“いつ避難するべきかを知るための指標”となります。改定前は、レベル表記はなく、 「避難準備・高齢者等避難開始」「避難勧告」「避難指示(緊急)」
という区分けだったので、いくぶん分かりやすくなりました。

画像は「内閣府 防災情報ページ」より引用
http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinankankoku/h30_hinankankoku_guideline/index.html

警戒レベル1(気象庁が発表)
心構えを高める

警戒レベル2(気象庁が発表)
避難行動の確認

警戒レベル3(市町村が発表)
高齢者など避難に時間を要する人は避難

警戒レベル4
全員が安全な場所へ避難

警戒レベル5
既に災害が発生している状態で命を守るための最善の行動をとる

となります。

画像は「内閣府 防災情報ページ」より引用
http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinankankoku/h30_hinankankoku_guideline/index.html

警戒レベルは全5段階。警戒レベル5は、現在進行形の災害状況なので避難どころでないので、先日出たのは、事前に対処できる最高レベルの状態だったわけです。ちなみに警戒レベル4の段階でも災害が発生している可能性があり、「まだ警戒レベル5じゃないから大丈夫」なんてことはないので要注意です。

避難勧告と避難指示はどっちが深刻?

そしてもう1つ!
「避難勧告」と「避難指示」についても押さえておく必要があります。

言葉のイメージだと、「避難勧告」の方が画数が多いせいか、より緊急性が高いイメージがあります(笑)。しかし緊急性が高いのは「避難指示」の方です。

「避難勧告」は、“避難することをおすすめします”的な意味合いになりますが、「避難指示」は“直ちに避難してください”という意味合いになります。

だからといって、「避難勧告」を軽く受け止めるのは、厳禁です。

市町村から出されるこうした避難情報は、強制するためのものではなく、あくまでも住民の自主的な避難行動を促すためのもの。その前提で、情報を受け止める必要があります。

避難所までの経路に、ハザードマップに載るような場所があれば、タイミングによっては避難する方がリスクが高いことも起こり得ます。その場合は、止まった方が安全だと言えます。

また、避難するかどうか毎回迷ってしまう場合は、早い段階でいっそ避難してしまうのもアリです。避難することが当たり前になれば、避難すべきかのハードルはグッと下がります。かくいう私も、心配性なクセに行動に移せず毎回避難すべきか迷うたちなので、自分に言い聞かせたいと思います。実践的な避難訓練だと思えば、行動する意義も出てきます

画像は「内閣府 防災情報ページ」より引用
http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinankankoku/h30_hinankankoku_guideline/index.html

避難準備・高齢者等避難開始、避難勧告と避難指示は、市町村から発令されますが、気象庁や国土交通省、都道府県からも警戒レベルに応じた災害情報が発表されます。

警戒レベル1相当
早期注意情報
など

警戒レベル2相当
・大雨注意報
など

警戒レベル3相当
・氾濫警戒情報
・洪水警報
など

警戒レベル4相当
・氾濫危険情報
・土砂災害警戒情報
など

警戒レベル5相当
・氾濫発生情報
・大雨特別警報
など

先日のような状況で、一度にたくさんの情報がスマホに届くと慌てますが、整理し、冷静に受け止めて避難行動に役立てることが肝要です。

もしもの時に備えるべきもの

先日のような事態は、できることなら来てほしくありませんが、自然災害はそんな思いもお構い無くやってきます。

事前にできる備えは、避難場所の把握、
自宅周辺の各種ハザードマップの確認、自宅から避難場所までの経路の把握となります。

自分でも痛感しましたが、こないだみたいな状況にならないとわからないことがたくさんありますね。“もしもの時”に備えていろいろ勉強しないと思った次第です。

●横浜市の防災関連のリンク一覧

・洪水ハザードマップ
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/bousai-kyukyu-bohan/bousai-saigai/map/flood-hmap.html

・内水ハザードマップ
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/kasen-gesuido/gesuido/bousai/naisuihm.html

・土砂災害ハザードマップ
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/kenchiku/bosai/gake/hmap.html

・【港南区】指定緊急避難場所の指定状況
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/bousai-kyukyu-bohan/bousai-saigai/wagaya/jishin/place/yogo/kinkyuhinan/20160617105725.html

・その他/防災に関する地図
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/bousai-kyukyu-bohan/bousai-saigai/map/

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