人気の飲食店はすべからくおいしいものですが、おいしいお店が人気店になるかといえば、そうではないのが商売の世界の難しいところ。
物を売る仕事をしている人は、折に触れてそんな実感をもっていると思います。
私も以前、出版社で働いていましたが、おもしろい本、いい本が必ずしもヒット作にならないことを嫌というほど見聞きし、実感してきました。
そんな中、2017年2月にオープンした港南台の「プチボヌール」が6月16日をもって閉店します。
花に囲まれた素敵なパン屋さん
天然酵母・国産小麦・無添加が特徴
「プチボヌール」は、天然酵母、国産小麦、無添加生地を使った体にやさしいパン作りを基本コンセプトにしたパン屋さん。
港南台駅から徒歩5分弱の場所にあるグラスハープ(港南台園芸センター)に隣接するSEASON PLACEという小さなショッピングモールに店を構えています。
ログハウス風の建物がおしゃれで可愛らしく、隣接するグラスハープで扱う多彩な花と緑が彩りとなり、すごく素敵な雰囲気のパン屋さんと言えます。
値段の町のパン屋さんとして一般的な価格で、やさしい味わいの虜になるお客さんも少なくありませんでした。
それが突然の「閉店のお知らせ」。
現在、店頭にその旨を知らせる貼り紙がありますが、日焼けで文字がかなり判別しづらくなっていたので改めて掲載させていただきます。
●店頭の貼り紙(原文まま)
閉店のお知らせ
謹啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて 突然ではございますが
平成28年2月開店以来2年余りに渡りお引き立ていただきました。
諸般の事情により 6月16日をもちまして閉店することとなりました。
これまで皆様の温かいご支援をいただきながら誠に勝手で申し訳ございません。
万策尽きて苦渋の選択となりましたことを何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
これまで賜りました皆様の長年にわたるご愛顧を心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
略儀ながら書面にてご挨拶申し上げます。
謹白 平成31年5月シーズンプレイスA Peti bonhuer プレボヌール 店主
パン屋さんを営んで行く上では、営業時間だけでなく、仕込みにもそれなりの時間を要します。開店前、閉店後も、定休日であってもこの2年半、店主の方は働いていたことと思われます。
そうした情熱と苦労は、「万策尽きて苦渋の選択となりました」という一語に尽きると思います。
閉店の決断は、まさに「苦渋の選択」だったのではないでしょうか。
悲しく、さみしいことですが、閉店まであと4日、このお店の味をしっかりと記憶に留めることが、店主の方への「ありがとう」と「お疲れ様」を伝える最良の方法なのかもしれません。
この週末、港南台のプチボヌールは要チェックです。
●店舗詳細
Peti bonhuer(プチボヌール)
神奈川県横浜市港南区港南台3-16-8
営業時間:11:00~無くなり次第終了
定休日:火、水曜日
食べログページ
https://www.google.com/amp/s/s.tabelog.com/kanagawa/A1401/A140309/14066703/top_amp/
公式Instagram
https://www.instagram.com/petitboneurkonandai/