依然として続くコロナ禍に伴う自粛生活。業種ごとに影響のスピードは異なるにせよ、日本、そして世界規模でこの状況が続いているだけに、この世界で生きるあまねく人の生活に影響が出てくることは必至です。

不安や閉塞感から、苛立ち、攻撃的な気持ちにもなりがちですが、そんな中で、ユーモアと寛容さを忘れない“粋な”貼り紙を見つけたのでご紹介します。

一枚上手なメッセージ

“貼り紙”から伝わるお店の魅力

その貼り紙を見つけたのは、戸塚の旭町通りから一本横にづれた通りにある串揚店の「すがの 戸塚店」さん。2階に鳥貴族が入る建物の1階にあるお店です。

3月に全国一斉の休校宣言が出た後は、普段は行っていないランチタイムに“臨時食堂”として、小学生~高校生、そしてシングルマザー、シングルファザーの子供たち向けに、390円(税込)で、ランチを提供してきました(大人は800円)。

画像は「すがの 戸塚店」の公式facebookページより

そして政府による緊急事態宣言が出てからは、営業自粛となったわけですが、店頭に張られていた2枚の貼り紙が素敵でした。

一枚目は、お客さんに対する営業自粛のお知らせ、そしてもう一枚目には、「空き巣さんへ」という形で、店内に金目のものがないことを伝えて、空き巣に入っても意味はありませんよと発信していました。

こんな時に空き巣に入る人たちには、普通なら強い怒りを感じて、厳しい言葉をぶつけたくなりますが、「すがの 戸塚店」の店主の方はユーモアを交えつつ、しっかりと自分たちの合理的な主張を明示して伝えていたのです。この機転はなかなかできるものじゃありません。「うまいなぁ」「人間できているなぁ」と思わず膝を打ちました。

もし空き巣の立場なら、「確かにそうだな」と冷静になり、犯行を思いとどまるかもしれません。落語みたいな話ですが、気持ちが追い詰められた時に、笑わされると、気持ちが丸くなるのではないでしょうか?

飲食店の窮状は、日々、マスメディアでも伝えられているので、「すがの 戸塚店」さんも大変だと思います。そんな時でもユーモアと寛容さを忘れない「すがの 戸塚店」の姿勢には、尊敬の念を抱きつつ、自分もそうあらねばと改めて気づかされます。

お客さん宛の貼り紙の末尾に書かれた「再開する時には、美味しい日本酒をご用意しておきます!」という言葉を励みに自粛生活とアフターコロナの巻き返しをしていきたいなと思いました。

それにしても、貼り紙ひとつでも、工夫次第で人の心をあったかくできるんですね。

店舗情報

串揚 すがの 戸塚店
〒244-0003
神奈川県横浜市戸塚区戸塚町51-1
JR東海道本線 戸塚駅 徒歩3分
営業時間:月~日 ディナー 17:00~24:00( L.O.23:00 )
定休日:不定休

自社サイト
https://sugano-totsuka.gorp.jp/
公式facebook/串揚げ すがの戸塚店

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※現在、新型コロナウイルス感染拡大対策のため営業を自粛しています

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